オウンドメディアのPV数目安は?確認方法と伸ばす方法を解説
オウンドメディアにとって、PV数の多さは、そのオウンドメディアが顧客に認知されているかどうかの目安になります。
広く認知されているオウンドメディアは、当然ながらPV数も多いです。
しかし、ただPV数が多いだけで、企業にとっての商品売上につながっていなければ全く意味がありません。
今回は、オウンドメディアのPV数の目安や、PV数以外に重要なこと、PV数を伸ばすために重要なことを解説していきます。
オウンドメディアを運用しているけれど、PV数が少なくて悩んでいる人は、ぜひ本記事を参考にしてみて下さい。
オウンドメディアのPV数の目安は?
結論から言うと、オウンドメディアに共通したPVの目安はありません。
なぜなら、PVの目安は、企業やブランドの業種や特性、販売したい商品やサービス、そしてターゲット層によって異なるからです。
オウンドメディアは、運営する企業の業種や特性によって、目標も戦略も異なるものです。
例えば、小売業の場合、オウンドメディアの主な目的は商品のPRや販促、購買促進です。
そのため、高いPVを獲得することが重要となります。
しかし、コンサルティング業界や法律事務所などのプロフェッショナルサービス業界では、専門知識や信頼性の向上を図ることが大切です。
このように、PVの数よりも、コンテンツの質や専門性が求められるという場合もあるのです。
また、販売したい商品やサービスによってもPVの目安は変わってきます。一般的な消費財や低価格商品を提供する場合、多くのユーザーにアプローチし、多くのPVを獲得することが大切です。
しかし、高額な製品や高度な専門知識を必要とする商品の場合は、購買までのプロセスが長くなることが予想されます。
この場合、PVの数よりも、顧客の関心を引きつけるコンテンツや質の高い情報提供が重要となります。
さらに、ターゲット層によってもPVの目安は変わってきます。若年層や一般消費者をターゲットにする場合、ソーシャルメディアやエンターテイメント要素を取り入れたコンテンツが効果的です。
一方、ビジネス向けのサービスや製品をターゲットにする場合、専門性や信頼性を重視した情報提供が必要となります。
そのため、オウンドメディアが有効なメディアとなっているかどうかは、単純なPVの数だけで判断することはできず、企業やブランドの独自の目標や戦略に基づいて評価する必要があります。
PVの目安は一つの指標ではあるものの、重要なのはターゲット層に適したコンテンツを提供し、目標に沿った結果を出すことです。
オウンドメディアの目安PVを決める方法
「単純にPVの数だけが重要でないことは理解したが、それでもある程度の目安は知っておきたい」という場合もあるでしょう。
そこで、オウンドメディアの目安PV数を導き出すポイントを紹介します。
大きなポイントは下記の2つです。
- 競合他社のPV数を参考にする
- CVRから逆算する
それぞれ順番に解説します。
競合他社のPV数を参考にする
「競合他社がどのくらいのPV数があるのか」を参考にすることで、PVの目安を把握できます。
そして、自社のオウンドメディアのPV数と比較することで、自社のオウンドメディアの認知度を客観的に評価する参考にもなります。
競合他社のオウンドメディアのPV数を把握する方法には「Googleアナリティクス」などのツールを使う方法があります。
CVRから逆算する
もう1つの方法として、CVRから逆算して目標PV数を求める方法もあります。
CVR(コンバージョンレート)は、オウンドメディアを訪れた顧客が、どれだけ「自社が求める」行動をとってくれたかを測る割合のことをいいます。
「自社が求める行動」とは、商品の購入、資料請求、会員登録などです。
例えば、資料請求を月に20件を目標にしているコンサルティング会社があったとします。
1件の資料請求を得るのに必要なWebへの問い合わせ数が5件、1つの問い合わせあたりに要する、ユーザーのセッション数が3セッション、1セッション数あたりのPVが5PVだとします。
そうすると、1件の資料請求に必要なPV数は、下記の様に計算できます。
5PV × 3セッション × 問い合わせ5件 = 75PV
そのため、1ヶ月あたり必要なPV数は下記のとおりになります。
75PV × 月間目標20件 = 1,500PV
ただし、このような目標設定を行うためには、必ず目標から逆算した、必要な問い合わせ数やセッション数などを、日々分析していかなければなりません。
オウンドメディアのPV数を確認する方法
では、分析に必要となるPV自体は、どのように調べればよいのでしょうか。
調べるべきPVには、自社のオウンドメディアのPVと、競合他社のオウンドメディアのPVがあり、それぞれの場合において、下記2つのツールを使い分けることをおすすめします。
- Googleアナリティクス(GA4)
- Similarweb(シミラーウェブ)
それぞれのツールについて、順番に解説します。
Googleアナリティクス(GA4)を活用する
自社のオウンドメディアのPV数は、Googleアナリティクスで確認できます。
Googleアナリティクスを活用すると、自社オウンドメディアへ「いつ」「どのページへ」アクセスがあったか、「検索エンジンからのアクセスなのか」「直接アクセスされたのか」などを把握できます。
Googleアナリティクスで、分析する自社オウンドメディアを登録すると、レポートメニューでアクセス情報の概要が把握できます。
さらに「ページとスクリーンを表示」メニューで、記事ごとのPV数がわかります。
Similarweb(シミラーウェブ)を活用する
Similarwebは競合サイトが、どのくらいPV数があるのかを調べることができる無料のサービスです。
使い方はとても簡単で、Similarwebのサイトにアクセスし、検索窓に調べたい競合サイトのURLを入力して検索するだけです。
また、競合サイトが「どんなキーワードでアクセスを集めているか」がわかるので、記事作成時の参考にもなります。
オウンドメディアでPV数以外に確認するべき指標
PV数は自社オウンドメディアや競合他社の状況を知る1つの指標ではありますが、PV数以外にも確認すべき指標があります。
PV数以外に確認すべき指標は、下記の3点です。
- CV数
- CTR
- セッション数
それぞれ順番に解説します。
CV数
CV(コンバージョン)数とは、自社のオウンドメディアを訪れた顧客が、商品購入や資料請求、会員登録などの「自社が求める行動」をとってくれた数のことを言います。
CV数は、オウンドメディアの目的が果たせているかどうかを測る数そのものであるといえます。
PV数がいくら多くても、CV数が少なければ、有効なオウンドメディアになっていないということがわかります。
そのため、いかにCV数を上げていくかを考えていくことが大切です。
CTR
CTRとは「クリック・スルー・レート」の頭文字をとったもので、いわば「クリック率」のことを言います。
検索エンジンの検索結果で、オウンドメディアへのリンクが表示された回数に対して、どのくらいクリックされたかを測る指標となります。
これはSEO(検索エンジン最適化)を高めていくことにつながります。
例えば、営業代行会社の費用相場を知りたい人が、Googleの検索窓に「営業代行 相場」というキーワードを入力して検索したとします。
検索結果には、営業代行会社の相場に関する記事を掲載しているオウンドメディアが並びます。
もし1ページ目に自社のオウンドメディアの記事が表示されたとしても、必ずしも顧客にクリックされるとは限りません。
検索結果が表示されたとき、顧客にとって目を引くのが「記事タイトル」と、「スニペット」と呼ばれる記事の要約文です。
この「記事タイトル」と「スニペット」の内容が、検索してきた人が知りたい情報を得られそうかどうかが非常に重要です。
そのため、どんなに記事の内容が、訪問者の悩みを解決してくれる優良な内容となっていても、記事タイトルとスニペットの内容が不適切であれば、CTRが下がり、自社オウンドメディアへのアクセスが減ってしまいます。
読んでほしいコンテンツに顧客を導くためにも、CTRを上げることは大切です。
セッション数
セッション数とは、サイトへの訪問数のことを言います。
PV数と似ていますが、PV数はページ単位でカウントされるのに対し、セッション数は、サイトを訪れてから離脱するまでで1セッションとカウントされます。
Googleアナリティクスでは「ページ/セッション」という項目があり、1セッション当たりのPV数が分かります
この「ページ/セッション」の数によって、訪問者が1回の訪問でサイト内のページをどれだけ見てくれたか(回遊したか)を把握できます。
もし、ページ/セッションの数が高ければ、それだけサイト内の多くのコンテンツを見てくれたことになり、その中からコンバージョンが得られる可能性が高くなります。
なお、前述のとおり、1セッションは顧客がサイトを訪れてから離れるまでの間でカウントされますが、短時間に何度もサイトを訪れた場合は、何度訪れてもセッション数は1つとカウントします。
Googleアナリティクスでは、1セッションの単位について、下記のように決めています。
- 離脱後、30分以上経過後に訪問したら1セッションとしてカウントする
- 日付をまたぐ訪問の場合は、前日で1セッション、当日で1セッションとカウントする
一度サイトを離脱し、2時間後に再訪問した場合は、再訪問で1セッションとカウントされます。
また。23時30分にサイトを訪問し、翌日0時20分に離脱した場合は、2セッションとなります。
オウンドメディアのPV数が伸びない原因
オウンドメディアを立ち上げて、1年近く運営しているものの、PV数が思うように伸びないと悩んでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、オウンドメディアのPVが伸びないよくある原因を解説します。
- 検索ボリュームの少ないキーワードで記事を書いている
- キーワードに沿った文章になっていない
- 掲載している記事のテーマがバラバラ
- 記事の設計がない
- 記事が読みにくい
- サイト設計がない
- オウンドメディアの回遊施策ができていない
他にもいろいろありますが、自社のオウンドメディアを読み直してみたときに、上記にあてはまる物があれば、改善のために手を加えていかないとPV数は伸びません。
オウンドメディアのPV数を伸ばすためにやるべきこと
オウンドメディアのPV数が伸びない原因を挙げさせていただきましたが、その中でも、オウンドメディアのPV数を伸ばそうと思うのであれば、まず下記の3点についてはやるべきであると言えます。
- ボリュームの大きいキーワードを狙う
- サイト設計を行う
- メディアの回遊率を上げる
それぞれ順番に解説します。
ボリュームの大きいキーワードを狙う
検索ボリュームの大きいキーワードは、当然ながら競合サイトが多くなります。
しかし、ボリュームの少ないキーワードで記事を書いたとしても、そのキーワードで検索をかけるユーザーは極端に少ないため、CV数も低くなります。
需要のないキーワードで記事を狙うということは、人が誰もいない砂漠の真ん中で商売を始めるようなものです。
ニッチな分野の業種であればそれでも閲覧される可能性はありますが、全体的な母数は少ないです。
企業のオウンドメディアであれば、あえて検索ボリュームの大きいキーワードを狙い、母数の多いユーザーからのアクセスを狙いましょう。
サイト設計を行う
サイト設計は、SEOの観点からもとても大切です。
なぜなら、検索エンジンのクローラにとって、適切なサイト設計が施されたサイトは、スムーズにクロールしてインデックスに追加できるほか、「優良なサイトである」という評価をしやすくなるからです。
結果的に検索結果の上位にオウンドメディアを表示させられます。
適切な設計を行うことで、検索エンジンからの信頼性とランキング向上、ユーザビリティの向上、サイトの可視性の向上など、多くのメリットが得られます。
メディア内の回遊率を上げる
メディア内の回遊率を上げる工夫をすることも、有効な対策です。
なぜなら、回遊率が高くなれば、ユーザーはオウンドメディア内のより多くの情報を目にすることになり、CVを行う可能性が高くなるからです。
回遊率を上げるための工夫としては、記事内に自然な形で内部リンクを貼る方法があります。
複数のページを閲覧するユーザーは、より多くの記事を見る機会が増えます。
その結果、ユーザーが流入してきた記事以外の部分にも興味を持ち、潜在ニーズを喚起されて、収益が増加することにもつながります。
オウンドメディアのPV数が伸びないならリニューアルも検討
もし、「上記の方法を試してもPV数が伸びない」「キーワード選定・サイト設計・回遊率向上施策をどのようにおこなっていいか分からない」という場合は、オウンドメディア自体のリニューアルも検討してみましょう。
リニューアルの場合は、専門のWebマーケティング会社へ相談してみましょう。
Webマーケティング会社は、SEOを含めて、オウンドメディア構築のプロなので、今まで気付かなかった視点でコンテンツの改善を行ってくれます。
どうしても行き詰ったら、Webマーケティング会社への相談も検討してみて下さい。
まとめ
今回の記事では、オウンドメディアのPV数の目安や、PV数以外に重要なこと、PV数を伸ばすために重要なことを解説しました。
オウンドメディアの運営において、PV数を上げていくことは、認知度やCVを上げていくうえで非常に大切です。
そのためには、自社オウンドメディアと競合他社のPV数について、日常的な分析が欠かせません。
しかし、PV数だけに固執して分析するのは禁物で、CV数、CTR、セッション数にも気を配りながら、SEOとユーザビリティを改善していくことが大切です。
もし、どのように改善していけばいいか分からない場合は、マトレルまでご相談ください。
マトレルではこれまで数多くのオウンドメディアの制作に携わってきており、多くの企業において、PV数とCV数の改善に寄与してきました。
オウンドメディアの改善でお困りごとがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。