サービスサイトは、コーポレートサイトとは別に制作する必要があるのだろうかと、疑問に思ったことはありませんか。
コーポレートサイトの一部に商品紹介ページが含まれていることから、サービスサイトの意義について、悩んでしまうこともありますよね。
そこで、今回はコーポレートサイトとサービスサイトの違いや分けるメリット、サービスサイト制作のポイントや実際の制作方法について徹底解説していきます。
本記事の内容を参考にして、サービスサイト制作の一助になれば嬉しく思います。
コーポレートサイトとサービスサイトの違いは?
コーポレートサイトとサービスサイトは、主要ターゲットと担当する主管部門が異なる点が大きな違いです。
また、現代のIT化やデジタル化によって、対面式よりサービスサイトからの情報収集が主流となっていることから、サービスサイトの重要性が高まっています。
それぞれについて、詳しく解説していきます。
コーポレートサイトとサービスサイトの違い
コーポレートサイトとサービスサイトの違いは、大きく分けて主要ターゲットと主管部門が異なる点です。
コーポレートサイトは企業情報や商品の説明、リクルートページなど、総合的に企業情報を盛り込んでいます。
一方で、サービスサイトは自社開発した商品の製品情報や導入事例など、自社サービスに特化したコンテンツを取り揃えています。
例えば、トレーニングは体を動かすことが大枠ですが、筋力をつけたい、とにかく体を動かして気分転換を図りたい、持久力をつけたいなど、顧客ごとにニーズが異なるように、想定読者に合わせたサイト設計が大切です。
企業として業績を伸ばしていくためにも、複合的なニーズを盛り込んだコーポレートサイトとサービスサイトの違いを明確にしておきましょう。
サービスサイトが重要視される理由
サービスサイトが重要視される理由は、現代のデジタル化により、これまでの営業方法からWeb媒体へと変化していることです。
以前のBtoBのビジネスは、顧客との接点は営業担当者に委ねられていて、営業担当者が顧客企業を訪問して課題やニーズをヒアリングし、ヒアリング調査をもとに商品やサービスを提案する景色が、BtoBでの商談における一般的な流れとなっていました。
しかし、インターネットとWebマーケティング事業の急速な普及で、企業の購買担当者がWebサイトで情報収集を行い、情報収集の結果で厳選した企業に向けて、販売元企業の営業担当者とコンタクトをとる形式へと変化してきています。
マーケティング手法の時代の流れによって、サービスサイトに特化した Web サイトを個別に制作する必要性があると考えられます。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けるメリット
コーポレートサイトとサービスサイトを分けるメリットは、以下の3点が挙げられます。
- 訪問者に分かりやすいWebサイトが構築できる
- SEO効果が得られやすい
- Webサイト運用が柔軟に対応しやすい
それぞれについて、詳しく解説していきます。
訪問者に分かりやすいWebサイトが構築できる
コーポレートサイトとサービスサイトを分けることで、各サイトのニーズにフォーカスしたサイト構築ができます。
複合的なコンテンツ設計は、自社商品やサービスの概要のみを詳しく知りたい人には、少し物足りない内容と見受けられるかもしれません。
また、コーポレートサイトの中に商品説明が含まれていると、サービスサイトまで顧客の目が行き届かず、せっかくの商材販売のチャンスを見逃してしまうこともあります。
目的別にコンテンツを制作することで、顧客ごとに情報が的確に伝えられます。
SEO効果が得られやすい
コーポレートサイトとサービスサイトを目的別に分離することで、 SEO効果が得られやすいメリットがあります。
例えば、商品に特化したサービスサイトはターゲット層や目的が絞り込まれているため、広告運用のキーワードによるチューニングもしやすくなります。
また、上記の項目で説明したように、分かりやすいサイト構造で読者満足度を上げられるため、結果的にGoogle検索で評価されます。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けて制作し、SEO効果が得られやすい工夫をしましょう。
Webサイト運用が柔軟に対応しやすい
ウェブサイトの主管部門が分けられるため、サイト運用が柔軟に対応しやすくなります。
コーポレートサイトは総務部が主管となって情報掲載の可否を判断するため、細かな修正が稟議承認されるまでに、時間が必要なケースがあります。
サービスサイトは営業やマーケティング部門が主管となり、日々変化する市場の状況や動向を確認しつつ、柔軟かつ頻繁に更新することが重要です。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けて設置しておくと、それぞれの目的が達成しやすくなります。
サービスサイトで必要なコンテンツ
サービスサイトで必要なコンテンツとして、下記の4つが挙げられます。
- 商品やサービス概要
- お客さまの声や導入事例
- 問い合わせや見積もり依頼のフォーム
- コラムやお役立ち情報
それぞれについて、詳しく解説していきます。
商品やサービス概要
商品やサービス概要ページは、専門的な用語より理解しやすい平坦な言葉を用いて商品説明を行いましょう。
よくありがちな具体例として、商品概要をまとめたステップ表を挿入しているケースがあります。
商品の説明を受ける側は専門的な知識を有していないため、わかりやすい言葉を心がけることが必要です。
専門用語を羅列するような記述は避けて、理解し納得できる表現を用いましょう。
お客さまの声や導入事例
お客さまの声や導入事例を掲載することで、商品の購入を判断する判断材料の1つとなります。
ネットショッピングで商品を購入する際も、レビューや口コミを参照することで、親近感が湧き説得力を感じることも多くあります。
商品の説明と同時に利用者の声や事例を掲載することで、より納得できる自社サービスの説明が可能です。
問い合わせや見積もり依頼のフォーム
商品の問い合わせや見積もり依頼フォームを設置します。
商品に興味を持った人が、購入や見積もりでアクションする動線を作っておくことで、 気持ちよく申し込みができる環境を整えられます。
魅力的な商品の説明後に、スムーズに次のアクションが起こせるページを用意しておきましょう。
コラムやお役立ち情報
コラムやお役立ち情報を掲載することで、幅広い顧客の流入が期待できます。
商材の紹介のみのサービスサイトは、商品名やサービス名で検索するユーザーの流入に限定されるからです。
一方で、役立つ情報をサービスサイト内で掲載することで、自社の商材を通して解決できる困りごとを抱えているユーザーや、潜在ニーズを持っているユーザーに、Web検索を通して、自社商材の存在を認知してもらえる機会作りができます。
商材を売りたい気持ちがあるのは当然と言えますが、読者満足度を高めることが最優先のポイントです。
サービスサイト制作のポイント【3選】
サービスサイト制作のポイントとして、以下の3点が挙げられます。
- 流入経路を確保する
- 潜在顧客とのタッチポイントを作成する
- 獲得リードにアプローチできる体制を整える
それぞれについて、詳しく解説していきます。
流入経路を確保する
サービスサイトへの流入経路を、確保しておくことが大切です。
流通経路とは SEO や SNS など様々な手段を活用し、ターゲット層へ的確に働きかけることで、サービスサイトへのアクセスを増やすことです。
具体的な顧客層として、「潜在ニーズ」と「顕在ニーズ」の2つに分けられます。
潜在ニーズは、商品に興味はあるが購買意識はそれほど高くなく、商品の概要を知りたい顧客です。
例えば、「商品ジャンル名+とは」や「サービス名+概要」などの検索キーワードを用いて、サービスサイトへ流入します。
一方で、顕在ニーズは購買意欲の高い顧客を意味しており、細かな商品の内容を知りたい顧客です。
検索キーワードとして、「商品名+販売」や「サービス名+導入」など、深い商品情報や内容を調べています。
「購買意欲の高い顧客」「購買意欲の低い顧客」で、それぞれのニーズに対応したキーワードで専用ページを作成し、読者ニーズを満たすコンテンツづくりが必要です。
同じ顧客としての目線ではなく、細かなニーズ別に最適なコンテンツづくりを進めましょう。
潜在顧客とのタッチポイントを作成する
潜在顧客とのタッチポイントを作成しましょう。
顕在顧客層は購買意欲が高く、アプローチによってターゲットを獲得しやすいですが、潜在顧客は製品利用や購入を検討している状態なため、積極的なアプローチは逆効果です。
そのため、潜在顧客層のターゲット向けの施策として、業界情報をまとめたコンテンツを用意しておき、ダウンロードと引き換えにメールアドレスや企業名、氏名などのコンタクト情報を入力する問い合わせ先を設置しておきます。
潜在ニーズ向けに対応できる資料請求ページを設置し、タッチポイントを作成しておきましょう。
獲得リードにアプローチできる体制を整える
獲得リードにアプローチできる体制を整えておきましょう。
具体的なリード育成法として、セミナーや展示会などのイベントの開催、無料会員登録や資料請求などのアクションを実行した顧客に配信する「ステップメール」、年齢や性別、住所など顧客の属性を絞り、対象ターゲットに限定して配信する「セグメントメール」などがあります。
獲得したリードに対してアプローチ戦略を明確にし、計画的に実践していくような体制を整えることが理想ですが、自社内で対応が難しい場合は、インサイドセールス支援事業を行っている業者へ外部委託を検討するのも一案です。
自社に最適な方法を検討して、獲得リードをつなげていきましょう。
サービスサイトの制作方法【ステップ順】
サービスサイトの制作方法の手順は、以下です。
- 市場調査
- ゴールを設定してサイト設計をイメージす
- デザインやコンテンツ制作の実施
- 制作後の運用・保守・改修
各手順について、下記で解説していきます。
①市場調査
最初に、市場調査を実施して課題や問題点を掘り下げましょう。
マーケットや競合企業などの外部企業も調査や分析を行うことで、自社の相対的なポジションが把握できます。
直接関係するジャンルの競合だけではなく、間接的な競合や類似サービスなど、幅広くリサーチを実施し、長所と短所を分析していく姿勢が重要です。
また、同時に自社における現在のビジネスモデルや顧客属性、製品、サービス情報を整理することで、自社の強みや抱えている課題を可視化していきます。
②ゴールを設定してサイト設計をイメージする
次に、ゴールを設定してサイト設計をイメージしましょう。
サイトコンセプトや想定ターゲットを言葉として明確化し、制作をイメージしてサイト要件の洗い出しやコンテンツ方針、技術的な手法やデザインの選定を進めていきましょう。
③デザインやコンテンツ制作の実施
サイト設計が明確にイメージできた後で、デザインやコンテンツ制作を実施しましょう。
これまで練り上げてきた企画に沿って、サイトのデザイン設計、コンテンツ、システムなど、サイトの骨格や中身の制作に取り掛かります。
また、近年の主流なコーポレートサイトは、文面だけではなくデザイン面も重視している傾向があります。
そのため、サイトのコンセプトとブランド価値を両立できるデザイン、訪問者に自社の魅力を伝えられて、独自性を備えたサービスサイトを意識することが大切です。
④制作後の運用・保守・改修
サービスサイト制作後に、運用や保守、改修などの体制を確立しておきましょう。
サイト制作後にアクセス解析の結果をもとにして、改善点や課題の洗い出しを随時行う必要があるからです。
SEOを始め、サイト運営の施策には長期的な保守や運用が欠かせません。
他には、サイトメンテナンスや大きな改修作業が必要なケースもあり、万全のサポート体制を用意しておくと安全です。
まとめ
今回は、コーポレートサイトとサービスサイトの違いや分けるメリット、サービスサイト制作のポイントや実際の制作方法について徹底解説しました。
コーポレートサイトとサービスサイトの意義を理解することで、ユーザビリティが高められる企業ホームページが製作できます。
本記事で取り上げた内容をもとに、目的を明確化した上で、サービスサイト制作に取り組みましょう。